2020.03.06
木工教室@松野学童保育クラブ
2月3日(月)は、地区の小学校スキー大会代休日のため八幡平市の松野学童保育クラブでは午前中に節分の豆まき、午後は木工教室開催という一日でした。1年生から6年生の児童20名参加による木工教室は、材料に岩泉の木を使った箸づくり…のその前に。
「森と林業のはなし」ということで、写真や動画を中心に森のはたらきや林業についてお話をしました。いろいろな木のつかい方…の話から、森林資源の活用ということで木の箸づくりへ。
(八幡平市松野学童保育クラブ)
材料準備については1月の森林コンダクター月報でご紹介したとおり、今回はオニグルミ、ホオ、クリ、ハンノキ、アカマツの5樹種から選んでもらいました。1番人気はオニグルミで、希望者全員に行き渡るかの心配はありましたが、準備した数量で間に合い、それぞれ選んだ好きな樹種の材料で作ってもらうことできました。
(紙やすりを使って作業中)
持参したカンナと治具は1セットのみのため、カンナがけは順番に少しずつ体験してもらうだけにして、作業にはあらかじめ準備したカンナがけ済みの材料を使いました。手の大きさにあった長さにノコギリで切り、紙やすりで削って・磨いて、亜麻仁油でオイル仕上げ。折り紙で作った箸袋に入れて完成です。
先生3名のお手伝い・見守りのおかげもあり、みんなケガなく楽しく終えることができました。
地域おこし協力隊おためしプログラム
1月に引き続き、林業関係のおためしプログラムが実施されました。2回実施された2月は、上旬に2名、下旬に2名が来町し、それぞれ2泊3日の日程で岩泉をおためし体験してもらいました。歴史民俗資料館や関係事業者訪問、町内観光などが主なプログラムですが、画一的なものではなく参加者の意向も踏まえて調整、場合によっては予定コースの変更など…(一社)KEEN ALLIANCEの金澤さんが臨機応変にご案内してくれます。
(岩泉の林業・木材業の取り組みと岩泉フォレストマーケティングの業務をご紹介)
2月上旬(1回目)のプログラム、極寒の岩泉フォレストマーケティング作業場訪問では、薪ストーブで暖をとりながら温かいクロモジ茶を飲みつつ、つくる会や会社設立の経緯を説明。そして森林資源の価値向上のための取り組みや現在の主力商品・FSC®認証材を使った技術家庭教材とそのハネ材等を活用するための商品開発などについてお話しました。
(薪ストーブでクロモジ茶を沸かします)
また、教材のハネ材を活用したウッドプランクBBQで持参した自家消費用鹿肉を試食。オニグルミ(販売中)と未商品化のハンノキの2樹種を使い、FSC認証炭で焼いて食べ比べ。恒例となりつつある木工体験では、同じく教材のハネ材活用による箸づくりをしてもらい、それぞれオニグルミとホオで作った箸をお土産に持ち帰っていただきました。
(箸づくりの木工体験)
林業関係のおためしプログラムは随時募集・開催しています。お問合せ・お申込みお待ちしております。
FSC®認証材を使った中学校技術家庭教材
令和元年度FSC®認証材を使った技術家庭教材は、岩手県内では20校で採用していただくことができました。沿岸地域14校については、「いわての森林づくり県民税」の被災地枠適用のため、教材の供給とともに森林環境保全に対する普及啓発活動のための出張授業が必須となります。
(出張授業)
ということで、板の納品とともに進めてきた出張授業もついに県民税事業適用校の最終となる14校目、宮古市立宮古第一中学校での授業が行われました。前回リオ五輪の卓球競技公式卓球台の脚部には地元宮古の木が使われ、今年開催される東京五輪の卓球台脚部には隣町岩泉の木が使われているというニュースも含めつつ、無事に終了しました。
(五輪卓球台の脚部部材の産地は…)
また県民税事業適用校では、作品に「いわての森林づくり県民税」の焼印を押して展示してもらいます。9月に全校生徒を対象に授業を行った宮古市立重茂中学校から作品完成のお知らせがあり、焼印を押しに伺いました。
(いわての森林づくり県民税の焼印)
こちらの学校では廊下に全学年の作品を展示し、岩泉の取り組みもシンボルマークとともに取り上げていただいています。また教科担当の先生によると、技術家庭科のみではなく「総合的な学習」の時間にも岩泉の取り組みを扱っているとのことでした。林業が盛んな岩泉での取り組みに対して、漁業の盛んな重茂ではどのような取り組みができ、生徒の皆さんが今できること・進路選択や将来何ができるか…など、より発展的な学習に活かしていただいていました。
(宮古市立重茂中学校では廊下に作品を展示)
(各自自由にデザイン・作品を製作)
県民税適用の14校すべて焼印終了で事業完了となります。
木材塗装講習会
IIRI DESIGN LAB (岩手県工業技術センター デザインラボ)で開催する技術セミナー木材加工技術講習会「木材塗装その2-ウレタン樹脂塗料と塗装法」に参加しました。講習会の開始時間は午後1時半のため、午前中は持参した材料にIWAIZUMI Forestロゴマークをレーザー彫刻。FSC認証材を使ったキーホルダー製作…。
(デザインデータの最終確認中)
(レーザー彫刻機作動中)
お昼を挟んで講習会の開始です。タイトルに「その2…」とあるように昨年度3月にオイル塗装に関する講習会が開催され、その第2弾の今回はウレタン塗装についての内容でした。が、前回同様、内容や資料のWEBでの公開はご遠慮ください…ということで。具体的な講習会の内容はお伝えできませんが、HPで公開されている内容は
(1) 座学
ウレタン樹脂塗料の基礎知識
水系ウレタン樹脂塗料と溶剤系ウレタン樹脂塗料の違い
ウレタン樹脂塗料の安全性
使用上の注意
最近のウレタン樹脂塗料の動向
(2) 実演
刷毛による水系ウレタン樹脂塗料の塗装法
といったものです。
スプレーガンを利用した塗装など設備や技術ともにハードルが高いと感じていたウレタン塗装ですが、刷毛を使った水系ウレタン樹脂塗料での塗装でムラなく綺麗に仕上げる方法などを学ぶことができ、第1弾に引き続き今回もたいへん興味深く今後の参考になるお話と技術でした。