森林コンダクター月報(2019年12月版)

モクコレ令和元年出展


 
事前準備@岩泉
 12月10日、11日の2日間にわたって開催されたWOODコレクション(モクコレ)令和元年出展に向けての準備が、12月に入り最終段階となりました。前回のモクコレ2019から引き続き展示する商品やブース装飾関連の備品もありますが、今回は新たな展示としてFSC®認証商品と関連する会員事業者の紹介がメインです。岩泉フォレストマーケティングが扱う商品は今後すべてFSC認証製品としても製造可能で、今回の展示品も一部は認証製品として急ピッチで最終加工まで行いました。

(コースター仕上げ中)
 
 また、月報11月版でラフ案をご紹介したパンフレットも無事に完成、岩泉発-東京行の荷物発送に間に合いました。そして東京へ…。

(モクコレ令和元年用パンフレット完成)
 
モクコレ令和元年@東京ビッグサイト
 今回岩泉フォレストマーケティングからお勧めするのは教育や食に関するFSC認証製品ということで、教育関連では当ブログでも繰り返しご紹介中の中学校技術家庭教材に加え、新たに樹種プレートを製作・展示しました。岩泉の森で育つ様々な木を知ることができるプレートで、色や香り、重さの違いなど…実際に触れて比べることができます。
 食に関する製品ではすでに販売中の木炭、スモークチップに加え、コースターを製作しました。その年に町有林等のFSC認証林で伐採・出材した様々な樹種をセットにして、社名やロゴマークなどお好きなデザインをレーザー彫刻したオリジナルコースターの製作も承ります…という商品です。

(コースターと標本プレート)
 
 つくる会の会員紹介では、各事業者の主力樹種を前面に出したサンプル製品の展示を行いました。ご来場の皆さまから各製品とも興味を持っていただくことができ、手ごたえ十分、特にフローリングについては具体的な商談にもつながりました。

(会員紹介パネルや情報誌バックナンバー掲示)
 
 今回新たにつながりをいただけた皆さまとの出会いや、前回モクコレやその後のイベント・講演、視察等でお会いした皆さまとの再会、そして今後の連携へとさらなる発展が期待される来場者・出展者の皆さまとの関わりなど、実りの多い出展となりました。
 
 

取材@山佐林業さん現場

 月報11月版の「おまけ」でご紹介したTOKYO 2020オリンピック・パラリンピック卓球競技用公式卓球台(MOTIF)について、毎日新聞社による取材がありました。オリンピックイヤー幕開けの2020年元日から東北6県それぞれの東京五輪に関わる特集記事が掲載予定で、岩手県代表として岩泉町による卓球台脚部の材料提供を取り上げていただくことになりました。

(二人並んで写真撮影)
 
 卓球台メーカーと木材の素材生産者を繋いだ森林コンダクター・松永、そして脚部の材料となったウダイカンバを伐採・搬出した山佐林業・佐藤安美さん。事前に町役場でインタビューを行い、今回は現場での写真撮影が行われました。

(完成した卓球台の脚部写真をウダイカンバの丸太の上で見ながら…)
 
 使われた材が伐採された場所から続く山で現在施業中、今回の撮影現場となりました。土場に良材の丸太が積まれる中にウダイカンバもあり、そこで二人の写真撮影。
 記事は毎日新聞「岩手県版」では2020年元日に掲載、その後東北の残り5県でも日替わりで順番に掲載される予定とのことです。
 
 

町有林視察と原木調達

 11月に選木作業をした町有林の伐採・搬出作業が終了。

(FSC認証原木の印として小口に緑色のスプレー中)
 
 また別の事業区で伐採中の現場を視察しました。前夜からの降雪で作業自体は行われていませんでしたが、すでに伐倒・集材された原木やこれから伐採される立木を確認。どのような樹種があるか、また板に挽いて実際にどのくらいの量が使えそうかを把握する参考にします。そして、今年度の町有林伐採現場2か所のみでは十分な量をまかなえない樹種については、つくる会会員事業者など素材生産者の皆さまに原木融通のご相談・お願いに伺います…。

(前夜からの降雪で作業はお休み…)
 
 伐採作業が本格化する冬に来年度以降を見据えた製材・製品の製作に向けて原木調達の目途をつけていきます。
 
 

板の受注で丸太を探す…

 無垢の版木のご注文…今回は中学校の美術科で使う版画の材料です。ご指定の樹種は彫刻刀での加工に適したホオノキ。板の在庫は…ありません!!
 ということで、板の注文を受けて原木探しを始めました。そして、つくる会会員にご相談したところ、菱和林材工業さんから耳より情報が…。

(今までならば即チップ行きの丸太ですが…)
 
 幹は太いが、枝分かれ、節やコブがあるため2mの長さで用材向けには出荷できない…、かといってパルプ用のチップとして砕いてしまうにはもったいない…という、短尺の板や小物を製作するなら十分すぎる丸太。長年かけて太くなった木をできる限り有効活用したいとの思いを共有し、森林コンダクターが繋ぐ原木調達。木材のカスケード利用、森林資源の価値を高めるといった課題を克服、目標を実現すべく、森林コンダクターが林業・木材業の川上から川下までを繋ぎます。
 
 

ふるさと納税

 2019年の所得に対する税の軽減(寄付金控除)を受けるための駆け込み需要?…で、12月はふるさと納税返礼品として多くの皆さまに岩泉フォレストマーケティングの製品をお選びいただくことができました。とくにKabekakeシリーズ/コーヒーフィルターホルダー【coffme】、スマートフォン用ウッドスピーカー【Kodama】、けん玉【山河】FSC®認証材利用などが人気です。

(コーヒーフィルターホルダー【coffme】)
 
 岩泉町産材を使った木工品は、一つひとつ手づくりのためお時間をいただいてしまったり、一部製品は新たに伐採した木を製材・乾燥、加工して木工の材料とする必要があるため、現在品切れ中とさせていただいています。ほんものの木を使った一点ものとなりますので、少々お待ちいただくこともありますが、2020年も現製品の再生産、新製品のラインナップなど岩泉町からの返礼品にご注目ください。
 
 

おまけ

交通安全キーホルダー寄贈
 つくる会会員・西倉工務店の西倉正三さんが支部長を務める(一社)県建築士会 岩泉支部から町内の小学生の皆さんに交通安全キーホルダーが贈られました。このキーホルダー、裏面にはFSCマーク入りで西倉工務店さんと岩泉フォレストマーケティングで共同制作したものです。

(交通安全キーホルダー)