【第4回・岩泉の明日の林業をつくる会】

12/16に第4回・岩泉の明日の林業をつくる会を開催しました。珍しく役場ではなく、基幹集落センター集会室にて開催でした。14時から17時過ぎまでの長時間の開催で内容も盛り沢山でした。

 

 

1.報告
台風で報告できなかった町内事業者へのヒアリング結果をはじめ、ワイスフォーラム2016、素材生産事業者との意見交換会といった台風以後の活動について報告をしました。

ヒアリングは台風前に会員の皆さまのところへ伺い、現状の原木・製材の流通、地域木材流通拠点についてのご意見などを伺っていました。状況は変わってしまいましたが、会員の皆さんの状況やお考えを聞けたいい機会でした。

 

台風をきっかけに町の状況は大きく変わりましたが、市場が町に合わせてくれるわけではなく、「FSC」「広葉樹」をキーワードとしたマーケットは動いています。その中で、ワイス・ワイス様からお声掛けいただいたワイスフォーラム2016に参加してきました。役場・今村さんが登壇して200名超の参加者に、台風被害の様子、地域木材流通拠点構想についてプレゼンをしました(プレゼン動画はこちら)

多くの方々にお見舞い、激励の言葉をいただき、新しく取り組みを始めるきっかけとなる出会いもありました。また、いろいろな気付き、マーケットの需要を強く感じることもできた有意義な時間でした。

 

そうすると岩泉町でその需要に応えられるか。応えていくための対応が必要になります。そのため町の素材生産者事業者の方々にマーケットの情報を伝えるとともに、山の現状・今後の予定を伺う意見交換会をしました。その場では、実際にフローリングをはじめとした建材を製造・販売している㈱マルホン様から直接、お客様の動向・声を具体的に伝えていただきました。地域の方々にとって、いまのお客様が求めているものを聞く機会ともなり、その内容に「え?そうなの?」という驚きの表情をしている方が多かったです。

 

2.講演

マーケット=出口の動きの理解は進む中で、入口=山側はどんな取り組みをしていけばよいか。どんな事例があるのか、ということでワイスフォーラム2016で今村さんと共に登壇されたNPO法人しんりん・大場様をお招きしてワイスフォーラムの内容を岩泉町でもお話していただきました。

 

林業に携わるきっかけにはじまり、現在の活動内容、今後の展望まで幅広い内容でした。天然更新を手助けする循環の森づくり、それに携わるメンバーの多様さ、機械と馬・牛を活用したハイブリット林業は、多くの驚きと気付きがあったと思います。「広葉樹も枝払いする」「作業道は永久に使えるように」「下草刈りは牛との共同作業」「メンバーは移住・異業種からが殆どで未経験者の方が素直」など、いろいろなキーワードがありました。独自で林業ウエアの開発、森の未来をつくるための教育事業など様々な取り組みも紹介していただきました。内容が多岐だったこともあり、質疑応答も多く今までで一番多かったかもしれません。

 

「FSCが販売戦略の一つになるか」との質問に対して大場様は「FSCがあればFSC材としての営業展開ができる。また大企業と付き合うためにはその木を使う意義づけが求められる。意義づけがないと間伐材利用に走ってしまうが、間伐材は安いと思われるので値段を下げる口実に使われる。私としては、木材はあくまで木材で、間伐材という木はないと言っている。岩泉町はFSCを営業に使えるのがうらやましい。」とお答えになり、FSCの捉え方も変わってきていることを感じた方も多かったかと。

 

3.今後の活動について

いろいろ動き出している中で、これまでのPRツールを改修・拡大して更に発信力を高めようとしています。具体的にはWEBSITE ・IWAIZUMI Forestのリニューアルと情報誌の発刊です。WEBSITEはブログを搭載し、会員募集ページの製作をしています。またシンボルマークの説明の詳細化、ほぼ岩手県にしか残っていないボンネットトラック・TW(テータブ/ティータブ)のアニメーションをつけたり仕掛けをしています。情報誌は8月発刊予定でしたが、台風のため遅れてしまい、表紙を差し替えての発刊となりました。季刊誌として発刊する予定で引き続き記事作成にかかっていきます。

 

情報だけでなくモノも動かしています。台風に負けないことをメッセージに商品サンプルを作っています。今回は丸太・製材・加工・仕上げをすべて町内で完結させ、広葉樹MIXで製作しています。他にもクリを別途製材して動きを大きくしています。同時に、その受け皿機能を組織化する整備も進めています。

 

番外・懇親会

忘年会シーズンでの開催でしたので、懇親会は少しおしゃれにイタリア料理をいただきました!ズワイガニのパスタ、生ハムなどかなり豪華でおいしかったです(^o^)

i懇親会