森林コンダクター月報(2020年9月版)

9月の月報は新メンバーの活動を中心にお伝えします。

森林コンダクターの4人目の移住者・大山幸真さん

出身は千葉県松戸市。岩泉町の森林・林道・作業道等をスポーツと掛け合わせた林業振興を目指し、地域おこし協力隊として2020年6月15日に着任。先輩コンダクター・松永氏と木工や授業のサポート等をする傍ら、町有林視察や山に入りトレイルコース選定・イベント企画・森林整備を行っています。
着任からまだ4か月ですが、11月には林道金山線を使用したトレイルランニングイベントを開催することに。「今回は林道」という表現をしていて「まだまだ知らない険しい山道や活用できる山があるはず」とレベルアップを見据えています。

 

県内のトレイル事業を研究

19日に住田町の元地域おこし協力隊で役場職員・金野正史さんが岩泉町に来て頂きました。
住田町は岩泉町と同じく林業が盛んな町で実はFSC森林認証も取得しています。そんな似た環境の住田町で金野さんは町有林を活用したトレイルランニングイベントを成功させていたので、実際に岩泉のトレイルの現場を見て頂き、意見交換をさせてもらいました。
岩泉町でどうやればトレイルレースを開催できるかのアドバイスとして、地域住民との連携と整備には林業関係者のサポートが必要とのこと。岩泉町でトレイルイベントを開催することは町有林の有効活用、地域住民との連携、町外からの誘致とイベント開催による経済効果が期待で、改めてスポーツには非常に大きな希望と夢があると感じていました。

(金野氏の指導からのアドバイスを受ける)

28日には紫波町の地域おこし協力隊である安達隆太さんと永井尚子さんを訪問。
お二人は町のシンボルである東根山を活用したトレイルレースを開催。安達さんは自伐型林業を学びながら、自ら木を伐り、道を整備してコース制作を行い、林業を学び自分で考えたコースを作成するトレイルビルダーのような活動を行っています。お二人で企画から運営まですべてを担っており、コース整備以外にも参加ポスター制作や各種申請書など事務作業をこなしているため、イベント開催までのフローを学ぶことができたようです。また、林業を学びコース制作ができるような技術を身に付けいきたいとのこと。

(オガールでの打合せ)

参考:過去のトレイルイベント(偶然にも2つとも2019年10月)
住田町:住田つながりトレイルランニング大会
紫波町:あづまねマウンテントレイル ※11月8日に「紫波あづまねトレイル2020」が開催されます。

潮風トレイル整備活動

21日には潮風トレイルの整備活動に参加するため、浄土ヶ浜ビジターセンター・佐々木洋介さんを訪ねました。
潮風トレイルは福島県相馬市から青森県八戸市まで繋がる全長約1000kmのトレイルコース。岩泉町もその一部を担っており、宮古市浄土ヶ浜ビジターセンターのスタッフが月一回の整備活動をしています。整備活動は鎌一つで草刈りのような簡易的な内容ですが、山を歩き、自然を学ぶことができます。山は木を切るだけでなく、定期的に人が歩き、道を整備して誰もが安心して使用できる環境整備が必要です。岩泉町のエリアも整備して林道・作業道などの活用を目指すと意気込んでいます。

大山さんの活動を通して、山の活用が進むことが期待されます。