2017.06.02
集成材加工編に引き続き「組立・仕上げ編」として、ちゃぶ台完成までの道のり、岩泉の林業・木材産業を支える家具工房と職人さんたちの技をご紹介します。
「大きい木は、大きいままに生かしたい。」との思いから、無垢材の家具にこだわりをもつ岩泉純木家具。広葉樹を中心に原木を丸太で仕入れ、自社で製材、板にし、家具として使われる日まで大切に保管する取り組みを創業当初から続けていますが、今回は岩泉の森 復興プロジェクトということで特別に広葉樹の集成材でちゃぶ台を作ってもらいました。
天板、幕板、脚のみで作られるシンプルなデザインのちゃぶ台ですが、職人さんの細やかな技により手作りで組立・仕上げられるこだわりの一台となっています。
その工程を見てみましょう。
まずは、機械を使って部材の接合部分を加工します。脚となる部材に「ほぞ穴」をあけ、幕板には「ほぞ」を切ります。
設計図にしたがって、ほぞ穴の大きさや位置も一つ一つ丁寧に測ります。ほぞ穴をあける機械は、プロ仕様の角のみ盤。材料をがっちり固定し、絶妙な位置・深さでほぞ穴をあけます。
ちゃぶ台がガタガタせず安定するよう、ほぞ穴の位置をきっちり合わせます。
天板と幕板の接合はビスで留めるため穴をあけます。
強度を保ちつつ、天板からビスの先が飛び出さないよう穴の深さを調整します。
ほぞの幅を調整します。ほぞの幅の基本は、縦方向はきつめに、横方向はゆるめに…と、こちらも絶妙な加減です。
ほぞ先同士がぶつからないように、角度を決めて斜めにカット。
機械を使った加工はここまで。そして組立です。
幕板と脚の接合には釘やビスを使わなくても、しっかり安定しています。
最後に天板と幕板をビスで接合します。
できあがり。
注文を受けてからこのように丁寧な手作業で組立・仕上げが行われますので、お届けまで少しお時間を頂いております。
無塗装の木肌のままで仕上げられていますので、時間とともに、使い込むごとに深みを増し、さらに木の良さを感じることができるでしょう。
ご注文は、「あしたの恵み、岩泉。」公式オンラインショップにて。