【岩泉の森の人にきく】日本木材工業・川村賢次さん

このコーナーでは、岩泉の森や町で活躍する「森の人」をインタビューしていきます。
今回は、㈲日本木材工業の川村賢次さんと岩泉純木家具㈲の工藤林太郎さんのお二人をご紹介します。

暮らしに寄り添う家具づくり
“若き2人の挑戦”

Part1:有限会社日本木材工業 川村 賢次 氏

 

―日本木材工業はどんな会社ですか?

創業は昭和13年で、当初は丸太からマッチの軸棒を製造していました。昭和60年頃から集成材の製造を始め、同時期に単板積層材(ラミナ)の製造も手がけており、現在にいたります。集成材製造にシフトすると同時にマッチの軸棒製造は終了しました。釜津田に工場があった時期もあります。


(手作業で修正する組み合わせを選択)

 

―賢次さんはどのような仕事をしているのですか?

私は、10年位前に岩泉に戻ってきて、父が社長を務める日本木材工業に就職しました。最近は、JASに基づく製品管理、品質チェックといった仕事を中心にしています。この約10年の間では、プレスや接着を長く担当していました。集成材はその最終製品だけをみていると、工業製品なので決められた工程をこなしているだけと思われるかもしれませんが、集成材は特にスピード勝負なのです。接着部分については、ゆっくり部材を流して作業をしていると、接着がうまくいかず、最悪の場合製品が剥離してしまうこともあります。大きなものほど、木材の取り回し、接着剤の塗布の工程に時間がかかるので、神経を使います。余程のことがない限り、製造・加工の過程で剥離してしまうことはありませんが細心の注意を払っています。集成材は表面や木口の割れについてクレームになります。主な原因は使用する材料の乾燥具合が不十分であることです。材料の準備がいかに万全かがとても重要になります。


(圧着するためのプレス機)

 

―今回のちゃぶ台製作の感想と、これからの事業について教えてください。

今回のちゃぶ台は広葉樹MIXで彩も豊かなので、幅広い年齢層に楽しんでもらえるのではと、とても期待しています。樹種混合の集成材は工場内部で当て木などに造ったことはありますが、製品としては初挑戦に近いです。寄木細工を製作したこともありますが、樹種はウォールナットとメイプルの2種類程度で、今回のように4種類以上の樹種を集成材にするのは初めてで、不安と期待が入り混じっているのが正直なところです。
現在、当社で扱っている樹種は外材含めて15種類ほどです。国産材では、ブナは扱いにくく、アカマツは扱いやすいと感じています。ブナは糊が乾きやすいため早く接着を仕上げないと積層が目立ってしまいます。一方、アカマツはヤニの問題はあ
るものの、接着しやすく剥離もほとんどありません。経験則ではありますが、広葉樹はブナに限らず、針葉樹に比べると、急いで作業をしないといけません。その意味では、今回のちゃぶ台は難易度が高いのですが、頑張って仕上げます。3年後、5年後は、集成材に限らず、他にもいろいろな木材加工を可能にできたらと考えています。


(高く積まれた様々な樹種の原板)

 

―好きな岩泉の樹は何ですか?

ブナですね。扱いにくい材の代表と言いましたが、だからこそうまく仕上がった時は達成感がありますので。色味として、ほんのり赤い感じも好きです。かと言って、他の樹種が嫌いなわけではありません。

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会社名 : 有限会社日本木材工業
所在地 : 〒027-0507 岩手県下閉伊郡岩泉町二升石字貝内野5-9
事業概要 : 造作用集成材製造および木製品加工