【ちゃぶ台製造準備中/製材(修正挽き)】

先日、乾燥機に入れられた材料が乾燥を終え、町内の製材所・清水畑商事(有)に運ばれました。

今回の材料ですが、板を天然乾燥した後で、乾燥機に入れて人工乾燥しています。乾燥前に、丸太を板に挽いてあるということで、製材はすでに一度終えています。そして乾燥後の今回は、二度目の製材を行うということになります。木は乾燥して水分が抜けることで、反ったり、ねじれたりするため、乾燥前の一次製材では大きめの寸法で板を挽きます。乾燥後、木材の動きが落ち着いてから平らな板になるよう、最終加工に向けて必要な寸法でさらに修正挽きを行います。

桟積みされた板を工場内に運び込み、梱包を解くと、板はこのような様子です。

乾燥前の製材で、皮付きのまま平らな板に挽いている材ですが、乾燥することで様々な変化が見られます。曲がっていたり、割れてしまっている板もあります。最終的な製品になってから木に割れが入ってしまっては不都合がありますが、この段階で割れが見られる場合、残った部分はむしろしっかりとした扱いやすい材として用いることができます。

今回の製材では、皮の部分や割れている部分などを取り除いたり、板に対して木目が平行になるよう修正挽きをしていきます。
スギ、ヒノキやマツなど、そのままでも比較的まっすぐな長い板を挽くことができる針葉樹とは異なり、ちゃぶ台の材料となる広葉樹の場合には幹が曲がったり、太い枝がいくつも分かれたりしながら生長することが多いため、まっすぐな長い板を挽くことは大変難しいことです。そのため、長い板としても用いることが可能な集成材に加工したうえで、最終製品の材料とします。その前の修正挽きの段階で、木目が斜めに入って途中で切れていない板にしておくことが大事な作業になります。職人さんの長年の経験と技術により、それぞれの板の特徴や木目の見極めがされており、これが品質の安定した集成材づくりに繋がっていきます。


台車で大きな材を移動させてノコギリで挽く製材機とテーブルの上に材を載せてコンベアーで流して挽く製材機、二種類の製材機を使って木目のそろった板に挽いていきます。


こうして修正挽きを終え、樹種ごとに分けて積まれ、集成材工場への運搬を待ちます。

 

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